投票したくてもできない人がいない社会にしたい

 いつも聞かされる「選挙に行こう!」というセリフ。街頭で私も呼びかけているし、それはその通りなのだけれど、実は「選挙に行きたくても行けない人」がたくさんいるという事実をご存知でしょうか?

 特別永住者(主に在日韓国・朝鮮・台湾人)、一般永住者(永住許可を取得して日本に永住している外国人)、路上生活者、長期入院している人、重度障害者、足の悪い高齢者、海外に住む日本人(国政選挙は手続きすれば可能)、無戸籍の人、認知症の人等を指します。

 この中でも、特別永住者の投票権が国政選挙においても地方選挙においても一切認められていない状態は基本的人権の侵害ではないかと考えます。生まれたときから日本に居て、日本人のように成人し税金を納めている在日の方々に参政権がないのはやはり異常事態だと思うのです。

 また、一般永住者(私の夫がこれに当たります)についても地方参政権は必要だと思います。例えば彼は長年日本で働き税金を納めて市民としての義務を果たしているのに、一度も投票したことがない。自国の選挙も面倒であるからと一度も参加しておらず、結果として公民権を一切行使することなく生活しているのです。イギリスやオーストラリアでは外国人の国政選挙権すら一部認めているそうです。地方参政権を認める国はもっと多い。日本では一部自治体で住民投票権を認めているに過ぎません。議論が必要です。

 路上生活者についても、住所がないこと等から選挙ハガキが送れないことを理由に権利が放置されています。住所が不定でも国民は国民。これは権利の問題になるので、行政も路上生活者を登録するなどの努力をすべきではないでしょうか。

 長期入院患者についてはどうでしょうか。投票の方法はあります。まず患者本人から病院に対して「投票したい」と申し出る(この時点でハードル高すぎる!)。そうすれば病院側が選挙管理委員会に連絡をとり、在外投票のための手続きを進めます。ただし、都道府県の選挙管理委員会が指定した医療機関でなければ不可能であることや、選挙管理が本業でもない病院側に様々な負担をもたらすこの仕組みは病院側の人的能力や事務能力などにも左右されるので、病院側が躊躇するケースもあるそうです。

 重度の障害をお持ちで病院に入所されている方や自宅から出にくい場合は「代理投票」や「郵便投票」という方法が採られることもあるそうです。また、通常の選挙では鉛筆で候補者の名前を投票用紙に自ら書く「自書式投票」を行っていますが、筆記が困難な人もおられるので、地方自治体が条例さえ作っておけば(これもハードルではありますが)「記号式投票」や「電子投票」もできるそうです。

 面倒くさい手続きなしに誰もが気軽に楽しく投票出来たらいいのに。そのための方法をまとめてみます。

①投票用紙には候補者の顔写真。投票する際には選びたい人に〇をつけるか、印をつければよい。

②期日前投票の出来るバスをあちこち走らせる。病院、入所施設、高齢者の多い地域、高校や大学にも赴く。ショッピングモールなどにも行って、ちょっと楽しい大道芸?政治コント?なども披露したりして政治参加を促す。

③路上生活者については行政が支援団体などと協力して路上生活者名簿を作成。投票はがきが届く仕組みを作る。

④商店街やショッピングモール等にも協力してもらって「公式選挙割」を導入。「投票済証明書」を見せれば何かお得な事になるようにする。協力店には補助金を出す。子どもたちには風船を。

⑤学校で模擬投票をする。小学校~高校まで実施可能。実施した学校については表彰したりして動機付けする。

巷で聞くのは④と⑤ばかりです。一番大切なのはやっぱり投票したくても出来ていない多くの有権者の投票権を保障することだと思います。少しずつでも良い方向へ向かおう!

木津川市を誰にとっても温かいまちに変えよう!

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