今、日本の農業を取り巻く状況は深刻さを増すばかりです。
食糧自給率は37%(カロリーベース)、65歳以上の農業者が7割。米価は下がり続け、酪農についても厳しい状況が続いており、離農する人が後を絶ちません。背景には自由貿易協定などにより日本の工業製品の代わりに農業が犠牲になっている状況、戦争による資材・輸入飼料の高騰、どんどん減らされていく所得補償、担い手不足などが解消されないままなどがあると聞きます。
国連総会は2018年11月、「小農と農村で働く人々の権利に関する国連宣言(小農権利宣言)」を賛成多数で採択しました。米国、英国、オーストラリアなどが反対し、日本と欧州の多くの国々は棄権したとのことです😢。この宣言では「女性農民の権利」「結社の自由」「適切な食料への権利と食料主権」「十分な所得や人間らしい生活の権利」「土地に対する権利」「種子に対する権利」「生物多様性に対する権利」などについて言及しています。
まさに、今世界中で進む先進国のアグリビジネスによる寡占状態から小さな農業を守る闘いの宣言と言えます。
日本政府は今の危機的な農業を「スマート農業の実現で担い手不足の解消」、「農業法人による大規模経営で耕作放棄地削減」「農作物・加工品のブランド化で収益率アップ」などで乗り切るつもり??のようですが、農業で十分な収入が得られない現状が変わらない限りはどんなにICTを導入しようが、大規模経営に変えようが、危機的状況は変わらないと思うのです。むしろ、どんどん自給率が低くなっていき、並行して発生する気候変動による災害、干ばつなどによる食料危機に対応できない脆弱な食料事情になってしまうのではないかと危惧します。
必要なのは、農家と市民が手をつないで、この権利宣言に謳われた権利を求めていくことだと思います。具体的には市民と農家による安心な食を求める動きをつくることでしょうか。亀岡市の「亀岡オーガニックアクション」https://kame-oa.com/のような動きを作ることが必要だと思っています。
木津川市にも実現の可能性はあります。みんなで話し合いましょう。
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