【木津川市】国際交流ってなんだろう~日本語教室を見学して~

「国際交流」と聞いて何をイメージしますか?青い目の人と友達になること?海外留学でしょうか?個人的なイメージは多彩ですし、自由だと思います。

 しかし、行政が「国際交流」と言うときに想定しているものが何であるか、これは結構大切なことです。それに従って税金を使うのですから、市民はしっかりチェックする必要があります。

 木津川市の「国際交流」がこれまでどうなってきたのか、今調べているところです。既に分かっているのは不均衡な予算配分です。米国サンタモニカ市へ中学生10名を派遣する事業(コロナで休止していましたが、今年から再開予定)に市からの補助金(税金)の大半が使われている一方、木津川市に住む外国人の支援は手薄なままであるという事実。なかでも外国籍の子どもたちの学習面の支援が行き当たりばったり過ぎるとの声が聞こえてきます。奈良市などは日本語学習のサポートが必要な子には公費で支援員が1人付けられるのですが、木津川市に確立された受け入れ態勢はあるのか疑問です。そもそも、支援が必要であるという判断をするのは担任に任せられているというのです。大丈夫ですか?それは市の仕事ではないでしょうか??例えば学校が外国人の子どもを受け入れる際に日本語能力診断シートなどを利用して、子どもたちの日本語能力を正しく知って対処する責任があります。

 大人の外国人についても同様です。あるベトナム人の方は日本に来てもう3年以上たっておられました。しかし、前の職場で日本語を使う機会がなかった?せいで来日前に勉強した日本語を忘れてしまい、いちからやり直しているそうです。また、大黒天物産がベトナム人300人?を受け入れているとのことですが、彼らの日本語学習のサポートは市としても企業としても取組んでいません。自分の意思で日本語教室に来ている人以外は支援を受けられていません。市として日本語支援の体制を拡充する責任があります。

 日本語教室のスタッフの方が強調されていたのは「この教室の役割は日本語習得の場であると同時に外国人の方の居場所であること」です。むしろ居場所としての機能の方が大切かもしれない、とも。異国で生活することは日本に住む私たち日本人にとっては想像しにくい状態です。まず言葉が分からない、またはうまく話せない。生活習慣が違う。人間関係の作り方が違う。見た目も違う。同国人が周りにいない場合は更に不安で孤独でしょう。実習生(これは間もなく廃止されるそうですが)や労働者として日本にいる場合は雇用主との関係、日本人従業員との関係も大きく関わってきます。そんなストレスの多い生活の中でほっと一息つける居場所となる日本語教室。貴重な場だと言えます。

 木津川市や国が想定している「外国」にも疑問があります。例えば小学校・中学校の子どもたちは「国際理解」のために「外国語活動」や「外国語学習」をしていますが、それは「英語」限定になっています。就職に有利になるための「外国語」の学習なんでしょうか。多文化理解、世界平和を目的とするならば、世界には多様な言語・民族があることを子どもたちには伝えたい。歴史的にも関わりが深い中国や朝鮮、近年はベトナムからの実習生が多いことからベトナムの理解も必要です。それだけではなく多様な国籍の外国人が木津川市に住んでいます。その人たちの母語や文化についても関心を寄せる必要があるのではないでしょうか。

 木津川市の友好都市はサンタモニカ市と京丹後市のみです。例えば亀岡市は蘇州市(中国)、クニッテルフェルト市(オーストラリア)、スティルウォーター市(アメリカ)、ジャンヂーラ市(ブラジル)と実に多彩です。多様な国と友好都市関係を結ぶことで市民の関心も広がりますし、それこそが多文化理解そして世界平和につながるのではないでしょうか。

 木津川市の国際交流をもっと「みんなの」のものに変えていきましょう!ご参加ください!

木津川市を誰にとっても温かいまちに変えよう!

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