保護猫から考える動物愛護

 保護猫くれはCaféに参加してきました。知らないことばかりで、非常に勉強になりました。野良猫に不妊手術を施して地域に戻したり、貰い手を募ったりという地道な作業をボランティアでされている市民が身近にたくさんおられると言うことにまず感動しました。好きでやっているから、とサラリと言われますがなかなか出来ない事です。

 例えば「多頭飼育崩壊」という、ペットの数が増えすぎることによって飼育出来なくなる状態の背景には孤独があることが多いとのことでした。孤独を猫やペットが埋めている事実。しかし、それが無計画な繁殖に繋がり社会問題になってしまう。イギリスでは「孤独問題担当国務大臣」という職務を作って孤独問題に取組んでいるとも聞きます。日本こそ孤独は一層深刻ではないかと推測します。

 例えばメディアが作る「猫ブーム」的なもの。ストレスの多い日常生活から解放される一つの方法が猫とたわむれるということなのでしょうが、消費者心理をあおっているのではないか、楽しい面ばかりが強調されすぎていないかも気になります。

 今社会に必要なのは嬉しくない現実の問題と向き合うことではないでしょうか。ペットブームにのって多くのペットが飼われたものの、人間の都合で捨てられて野良猫になり、問題を起こしてしまう例が後を絶たない。ペットを飼う側の責任をもっと問う必要があると思います。啓蒙が必要だと保護猫活動をされている方も言われていました。

 参考になるのは、動物愛護先進国ドイツが導入している「犬税」や動物愛護のための「アニマルポリス」による厳しい指導・取締りでしょうか。不適切な飼育をしている市民に対して指導を行い、ひどい場合には飼育を禁じることもあるそうです。ちなみに日本にもアニマルポリスが導入され始めているとのこと。もっと広がって欲しいですね。

 ペットではなく産業動物と呼ばれるいわゆる家禽・家畜の福祉という概念も近年注目されています。幸せな環境で育てられた動物は免疫力も高く、不要な抗生剤などの投与も少なくて済み、結果的にそれを食べる人間にとっても良い食肉になるという考え方です。鶏卵でいえば、平飼い・放し飼い・ケージ飼いの違いがあります。日本では90%の鶏がケージ飼いということです。価格は過密飼いのケージ飼いが最も安価になります。日本ではまだまだ鶏の飼育状況よりも価格重視だと思います。しかし、卵を工業製品のようにとらえず、命であると考えてみれば卵1個の価値も変わってきそうです。

 私たち人間と動物との関係。色んな意味でこれまで支えあってきたのだし、これからも支えあう必要があると思います。結婚ではないですが、「病めるときも健やかなるときも」命を大切にしていける社会であって欲しいです。

木津川市を誰にとっても温かいまちに変えよう!

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