たこ焼きと西サハラ問題

昨日はスウェーデンからやってきた強者とお会いしました。サナとベンジャミンの二人です。2人は西サハラ問題を訴えるために自転車で世界各地を回っています。初めて二人の話を聞いた時「西サハラ?なんのこと?」と思いました。アムネスティのメンバーになったばかりの私、知識が追いつきませんでした。そんな折、私の愛読書である「週刊金曜日」に西サハラの特集があり理解を深めることになりました。
 かつてアフリカ大陸の多くの国々は植民地でした。しかし、次々に1960年頃から独立が進んでいったのですが、西サハラは取り残されたのです。西サハラは当初スペインの植民地でしたが、独立を求める動き(ポリサリオ戦線)が生まれました。その後、スペインは西サハラから手を引きましたが、密約を交わして西サハラをモロッコとモーリタニアに譲るという取り決めをしていました。結果としてモロッコとモーリタニアによる軍事進攻が始まり、西サハラの人々はアルジェリアに逃れて難民キャンプを作り今に至っています。1978年にモーリタニアは西サハラから撤退していますが、モロッコとの対立が続きました。1991年に国連の和平提案として住民投票によって西サハラの行方を決めることで双方の合意があり停戦となりましたが、2020年の西サハラ市民によるデモをモロッコ軍が強制排除したことで停戦が崩壊してしまいました。そして肝心の住民投票は今に至るまで実施されていないのです。モロッコはイスラエルの支援を得て「砂の壁」と呼ばれる分離壁を建設し、壁に沿って地雷を埋め込んでいます。この結果モロッコ占領地と西サハラの解放地が分断されてしまっているとのことです。そして西サハラの人々はモロッコ軍の監視の中で言論の自由を始めとする人権を奪われた状態で生活を続けています。
 よくある紛争地域の話か…と片付けてしまいそうになりますが、実は私たちとの生活に密接に関わっているのです。それはタコです。タコ焼きのタコ、お寿司にのっているタコ。スーパーに並ぶタコに「モロッコ産」と書かれているのは度々目にしていました。これが実はモロッコ産ではなくて「西サハラ産」だというのです。西サハラのリン鉱石もモロッコ産と書かれて輸出されています。これは肥料の原料となって私たちの生活に関連しているのです。モロッコ産を無邪気に食べることでこの侵略を支えてしまう構図があるのです。
 世界中に人権侵害があると知ること。正直言ってこれはしんどいことです。毎日の生活で疲れているのに、悲惨な話を聞くなんてたくさんだと思ってしまう。けれども、です。自分がその被害者だったらどうしますか?助けてもらいたいと思うはずです。例えば中国で市民の権利のために闘う弁護士たちが次々と投獄されている事実。例えばウイグル人というだけでいわれのない弾圧を受けるという理不尽。枚挙にいとまがありません。日本国内にも人権侵害はあります。私たち庶民はただ平穏な日常が欲しいだけなのに。
 そして…サナとベンジャミンは誰にも気付いてもらえていない西サハラの人々の窮状を世界に知らせたい、助けたいと雨の日も風の日も自転車で世界中を走りまわっています。このエネルギーと愛に私は圧倒されました。彼らを突き動かす原動力はなんなのだろう?自分の安定のために生きるとか、自分の家族のためだけに生きるとか、そんな利己的な考えではないのです。もっと大きくて広い世界で自由に生きている。どんな環境が彼らを作ったのだろうかとスウェーデンの教育に関心が移っていきました。
 とにかく、一緒に野菜の天ぷらを食べながらこの稀有な2人と交流できたことを心から感謝しています。Tack!!(ありがとう!)
https://solidarityrising.com
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木津川市を誰にとっても温かいまちに変えよう!

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